
齋藤君は立派だが
…… 品格、清潔感、冷靜、鬪志、強靱、眞面目、謙虚、敬語、禮儀、躾、直視、引つ込み思案、はにかみ屋、大きな理想、文武兩道、純白、兄弟愛、云々、云々 ……。
この夏の高校野球の優勝投手、齋藤佑樹君の、野球を離れた一青年としての美質を讚へて、作詞家の阿久悠さんが、その日記に書き連ねた評語の數々ださうである。 それを九日附け産經新聞のコラム 「阿久悠、書く言ふ」 に紹介して、擧句、阿久さんはかうも言つてゐる。
曰く、「大仰な言ひ方をすると、この何十年間で、日本と云ふ國や日本に住む人々が喪失して仕舞つてゐたものが全て、この突然のヒーローの中に見附かつたと云ふ事だ。
幻の蓮の種子がまだ花になる力を持つてをり、それが現實の絢爛より遙かに美しいと氣附いた驚きだ。
別の言ひ方をすれば、彼を見て、初めて自分達が病氣だつたと氣附いたやうなもので、それは感動の動機としては重いものなのだ」 云々、云々。
成程、御本人の仰る通り、大仰である。 實は私も齋藤投手に關する報道を見聞して、阿久さんのと似たりよつたりの感慨を抱かされ、仄々と心愉しくは思つてゐた。
けれども、所詮は十七八の若者の事を、好い歳をした大人が、かうまで手放しで襃め讚へた文章を讀まされると、やはり曲つた臍が疼き出す。 聊か鼻白みもするし、遙かな元祿の昔、赤穗義士らを助命すべきかどうかを將軍綱吉から諮問された學者だか法師だかゞ、いみじくも言つたと傳へられる言葉も思ひ出す。
即ち曰く、義士らの中には弱年者も含まれてをり、永らへさせれば、折角の芳名を汚す虞れも大いにある。 さうなる前に、名譽の絶頂で死なせてやるのも眞の慈悲である云々。
確かそんな風だつたと記憶するが、要は若い頃にどんなに立派であらうとも、長い人生には無樣や不道徳をやらかさゞるを得ぬやうな陷穽も待ち構へてゐるし、「晩節を汚す」 と云ふ事も有り得る、それが人生の眞實だ、と云ふ事なのだ。
だから齋藤投手を襃めるにしても、手放しは論外の筈、阿久さんたるお人が、何ゆゑそんな腦天氣をやらかすのかと、聊か苦々しく感じたのである。
が、先頃、その齋藤君が、プロ入りか否かに就いての記者會見で語る言葉を聞いてゐて、私は改めて、「これはやはり大したものだ」 と思つた。 「野球選手としても人間としても、自分は未だ未熟である」 と云ふ自覺ないし認識を、はつきりと彼が口に出したからである。
高校三年生が、ないしは二十歳前後の青年が、如何なる意味に於ても未熟なのは、客觀的には自明の事である。 しかし、主觀的にそれを自覺する事は難しい。 西武ライオンズの松坂投手や、曾てライオンズからプロ・デビューした清原選手らの、往時の言動を洩れ聞くに附けても、さう思ふ。
いやいや、必ずしも他人を引合ひに出す迄もない、自らを顧みてもさうである。 私が自分の未熟を何とか自覺できたのは、確か四十歳を超えてからの事ではなかつたか。
それを齋藤君は、あの歳にして、しつかりと認識し、その自覺に立つて自らの人生を築いて行かうとしてゐる。 これならば將來、現在の芳名を汚す虞れは極めて少なからう。 阿久悠さんの 「手放しの禮讚」 も、腦天氣のゆゑでは必ずしもなくて、寧ろそれなりの洞察力に基いての事だつたのかも知れぬ ……。
と思ひつゝも、どう仕樣もなく臍曲りの私は、 「手放し」 にだけは、どうしても成り切れず、ケチを附ける積りこそないものゝ、例へばこんな思ひも、つい心に浮べたりもして仕舞ふのである。
それにしても、あの冷靜と無表情は少々不自然ではないか。 もう少し若者らしく、それこそ 「未熟」 で生き生きとした處を見せても好さゝうなものだが ……、なんぞと。

つぎに
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落書き版
味噌も郵便?
R.A.ニコルソン『イスラムの神秘主義』p108より。
霊知とは、合一のこと、すなわち一体性のほかに「他者性」が出現するのは偽りの夢幻に過ぎないという事実を悟ることなのである。
さまざまな書物でも指摘されているとおり、確かにスーフィズムは大乗仏教とよく似ている。
ところで、岩波文庫『ブッダ最後の旅』によると、ブッダが入滅する少し前に大きな地震があったらしいことが記されている(p72~)。
この「わりと早い時期に成立した経典」にも基づいて翻訳されたこの本に書かれているような、ブッダが説明するところの「地震の原因」というのは果たして「論理的、科学的に」見て正しいと言えるだろうか。
これからいえば2004年のスマトラ島沖大地震の際にはさぞかし超ド級の如来が新しく生まれたか、悟りを開いたか、入滅したか…ということになるし、神戸の震災の時にも関西方面で新しい如来が生まれたか、悟りを開いたか、入滅したかしたんだろうか??
もしこの部分がブッダ自身の説明ではなく後世の付加だとしたら、では「本当にブッダが語ったこと」とそうでないものは経典からどのように見分ければいいのだろうか。あるいは、「誰」がそれをなしうる能力を持つのだろう、そもそもブッダが「直接書いたもの」自体が存在していないのに。
この地震の記述のあとに、死を間近に悟ったブッダは過去の楽しかった思い出を回想するシーンが出てくるのだが、この、死を間近にした人物の語る「…は楽しい」という「生」の肯定の言葉の繰り返しは、実はそれまでの「涅槃寂静」という「生の否定」の教義が教祖自身によって「最後の土壇場になって覆された」ものだったのではないか。
その説を私はさまざまな臨死体験者の話から正しいと確信している↓。
①人生への評価
ほどんどの体験者は、体験後に人生を、そして日常生活をより評価するようになる。たとえば老婆の顔の美しさ、自然の神秘な力、日常会話のないにげないユーモアなどをより評価するようになる。普通のわれわれにとってはすっかり習慣になってしまったありふれた日常のなかに大きな喜びを見いだす。人生そのものに驚異と感謝を強く感じるようになる。その他
岩波文庫『ブッダ最後の旅』のその箇所に書かれていることが、ブッダ自ら語ったものではなく後世の捏造であるかないかを、いったい誰に「証明」できるというのだろう?
それゆえ、どの宗教宗派を問わず、「教祖の絶対化は『絶対に』してはいけない」と言ってきたのである。
イスラム教にしてもキリスト教にしても仏教(大乗)にしても、その根底には教祖自らの臨死体験に似た何らかの神秘体験が存在している。
それは脳の見せた幻覚かもしれないし、そうでないかもしれない。ただ当事者にしてみれば「死後の裁き」や「天国と地獄」といったような不思議な出来事をあまりにもありありと実感してしまったことから人生観に変化が生じ、その「言語化することが非常に困難な体験」について個人の資質に応じて「言語化」し、人々に伝えようとしたことが「始まり」であって、そのことと「教団組織の維持」といったようなことはまったく関係がない。
だから私はここで「スーフィズム」に心打たれたのですね。
さて、ここでもう一度聞きたいんだけど、岩波文庫『ブッダ最後の旅』に書いてあった地震の話は、どこまでがブッダの語ったことで、また本当にそのようにブッダが語ったと前提したらその内容の「科学的、論理的正当性」はどこまであって、あるいはそれが「後世の捏造である」とするならその「科学的、論理的正当性」はどのようなものであるのか、「ブッダの言ったことはすっべて正しい」のだとしたらなぜ経典にはそのような「捏造」がもぐり込むようなことが起きるのか…
つまり誰も『絶対』という言葉が使えない地点に『絶対』が入り込んできたとしたら、それは「ウソをついている」ということになるわけで、ウソはお釈迦様も禁じておられませんでしたか?
おお、仏教では「○ソも○便」でございましたね。ミソも郵便?
PHPプロ!Weekly PECL リリースでは、前週からの1週間にリリースされたPECLエクステンションを、毎週まとめてご紹介します。
本記事では、9月27日から10月4日までの間にリリースされたパッケージ一覧を掲載しています。
私を“ぎゅぎゅっと”してください―商品連呼型を成功させた堀北真希の「二面性」
ロッテのアイス「ぎゅぎゅっと」の売り上げが好調に推移しているようです。昨年同社が販売していた同様の手持ち型シャーベットと比較して、約2倍の25億円に達しそうな勢いだとか。
中国中央銀行周小川総裁は6月23日、スイスのバーゼルで開催された国際決済銀行の10カ国中央銀行総裁会議に出席し、現地での記者インタビューで、「消費者物価指数(CPI)の上昇率が続けて上がっていくことになると、追加の金利引き上げの可能性は除外できないが、依然として(インフレ率は)コントロールされている」との認識を示した
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インフォテリア、初値は公募価格の2.6倍
インフォテリアは、東証マザーズの取引において株価が公募価格6万円を9万7000円上回る(約2.6倍)15万7000円の初値となった。
3月の鉱工業生産確報、前月比0.3%低下に上方修正
経済産業省が16日発表した3月の鉱工業生産指数の確報値(2000年=100、季節調整済み)は、前月比0.3%低下の107.6だった。食用油、コーヒー・茶系飲料などによって速報値(同0.6%低下)から上方修正された。
同時に発表された3月の製造工業稼働率指数(季節調整済み)は前月から横ばいの106.3で、製造工業生産能力指数(原指数)は前月比0.5%上昇の94.2だった。
出荷・在庫・在庫率の確報値は、出荷指数が前月比1.1%低下の110.2(速報値は前月比1.5%低下の109.7)、在庫指数は前月比0.4%低下の96.2(同0.5%低下の96.1)、在庫率指数は前月比1.4%上昇の101.0(同1.8%上昇の101.4)だった。
ソニー生命保険は営業担当者であるライフプランナーの採用に新制度を加えた。同社は創業以来、「営業経験のある平均35歳の男性」を中心に採ってきた。
20代の若者、8割が毎月貯金、目的は「いざという時のため」、マクロミル
マクロミルが2月29日に発表したアンケート調査結果によると、20歳代の若者の79.2%は毎月貯金をしている。貯蓄の目的は「いざという時のため」が65.1%と最も多く、以下「旅行資金」が28.3%、「病気や事故の備え」が27.1%、「老後の蓄え」が23.4%となった。明確な目的のある貯蓄より、何かあった時の備えとしての貯蓄が上位にあがった。
写真のクルマを見て、その車名やメーカー名を答えられる人はそう多くあるまい。
「NGN上で高品質なテレビ電話サービスを」、NTTが総合品質評価モデル
NTT持ち株会社は5月24日、NTTサービスインテグレーション基礎研究所がテレビ電話サービスの総合品質評価モデルを独自に開発し、「ITU-T勧告G.1070」として国際標準規格に採用されたと発表した。
現在のエンタープライズ システムには、市場変化に即応し、全社および複数企業横断の接続性が求められています。
こうした要求から「SOA」が着目され、システム構築における今後の主流になると言われています。
本稿では「DOA」の視点から、疎結合を実現するシステムの単位、SOAでいうサービスの単位についてデータ総研の...